こういう特撮ヒーローが存在していたら
[1:名無しさん@お腹いっぱい。 (2023/06/01(Thu) 21:16)]
皆さんは、もし、昭和と平成と令和にこういう特撮ヒーローが存在していたら、教えて下さい。
タイトルとストーリーだけではなくキャラや各話の解説もお願いします。
[829:名無しさん@お腹いっぱい。 (2025/09/14(Sun) 07:55)]
第1話「古代鉄人発進」
校舎の古びた廊下。パイプから蒸気がボコボコと漏れ、研究室の扉には「立入禁止 貴重資料保管庫」と書かれた紙。
如月健は、机の上に広げられた地図と古い写本を見比べながら、古代文字の1文字を解読しようと苦闘している。
背後から声をかけるのは幼馴染の氷室真理子。彼女も博士チームの一員としてパソコンで微細な古代文字画像を拡大し、「ここは“太陽”じゃなくて“火”と書いてあるはず」と指摘する。
二人は「またこの文字か…」と肩を寄せ合ってため息をつきつつも、何か大きな手掛かりを得られそうな予感に胸を踊らせていた。
真理子がデータを最新プリントアウト中、研究室の外で轟音が響く。
「な、何の音だ…?」と戸惑う健の耳に、防災放送のサイレンが鳴り響く。「至急避難せよ! 街中で正体不明の巨大生命体が出現、攻撃を開始。本学周辺も危険区域に指定!」
キャンパスの学生や教員たちは慌ててロビーに集まり、避難を始める。真理子は──
「健、みんなを安全な地下シェルターに誘導するわよ!」
と一声かけ、学生たちの手を引きながら外階段へと誘導を始める。
大学の門をくぐった瞬間、眼下に飛び込んできたのは黒い甲羅をまとった、身長20メートルを超える巨大なアリ型怪兵器。その名も「アントヘイキ」。
鋭い複数の触角を動かしながら、まるで群れと意思を共有しているかのように地面を踏みつぶし、口からは高圧毒液を噴射して建物を溶かし始める。
周囲のビルが次々と崩壊し、通りに避難しようとした市民や学生たちが慌てふためく。地元警察や自衛隊が出動するものの、アントヘイキの猛烈な突進ビーム──赤い光が大地を裂き、攻撃を何とか防ごうとした戦車や装甲車さえ一撃で粉砕されてしまう。
「このままじゃ、このキャンパスごと吹き飛ばされる…!」
と絶望的な表情を浮かべる真理子の横で、健は立ち上がる。幼い頃から鍛えられた体力を活かし、人混みをかき分け奥まったホールへと学生たちを誘導する。
そのとき、地鳴りとともにホールの壁が左右に開き、中から光を放つ構造物が浮上してくる。
「なんだ、あれは…?」と目を見張る真理子と学生たち。ホールの機械仕掛けが作動し、上下にせり上がって現れたのは──
巨大ロボット「アイアンボット」。
胸部の太陽炉コアが燃え盛るように赤く輝き、肩にはプロテクター型ブースター、腕部には合金製マッスルがむき出しに見え隠れする。まさに「古代鉄人」と呼ぶに相応しい重厚感溢れるシルエットだ。
ホールの前にせり出したアイアンボットは、咆哮にも似た金属音を轟かせながら両腕を振りかざし、地面を蹴って飛び出す。
健は慌てて真理子に声をかける。「真理子さん、ここは任せて…俺が…!」
だが真理子は、「健、行って!私が後から分析して指示を出すから!」と背中を押す。
健はゴーグルをかけ、操縦席へと飛び乗る。コクピット内部はレトロなコンソールとアナログメーターが並び、中央のモニターにはアイアンボットの全身図が表示されている。健が握ったコントロールハンドルに連動して、アイアンボットの視界が一気に展開される。
アントヘイキは大学一帯を破壊し尽くそうと咆哮し、地下シェルターへ逃げ込んだ学生たちを追い詰めんと牙を剥き出しにする。
そのとき、アイアンボットが走り寄り──拳を前方に突き出し、アントヘイキに全力タックルを仕掛ける。
甲高い衝突音とともに建物の瓦礫が飛び散り、アントヘイキは後退しようとするが、その巨体ゆえに動きは鈍い。アイアンボットは一瞬の隙を逃さず腰部に格納された大剣「ギガスラッシュソード」を展開。
赤く発光する刃先が暗闇の中で鋭く光り、アイアンボットは全身の出力を“太陽炉コア”に集中。
(シンプルな掛け声)
「これが──ギガスラッシュソード!」
一閃の斬撃が走り、アントヘイキの胸部装甲を一刀両断。ビーム状の衝撃波が炸裂し、そのまま胴体が真っ二つに割れる。巨大な鋏(はさみ)のような切断面から火花が散り、アントヘイキは轟音とともに爆散。
アントヘイキが倒れると同時に周囲の瓦礫の雨が止み、太陽の光が差し込む。アイアンボットはゆっくりと拳を下ろし、地平線を見据えたままシルエットを浮かび上がらせる。
如月健はコクピットから降り立ち、汗まみれの顔で真理子と再会する。
「や…やったな、真理子さん」
「ええ。あなたの勇気があったからこそ、みんな無事よ」
周囲の学生や研究員たちが拍手と歓声を送る中、アイアンボットの足下では瓦礫が静かに燃え尽きていく。
しかし、その背後に映る街並みの一角では、小さな地割れから赤い光が漏れ、どこかの地下で新たな脅威が再び目覚めようとしていることを予感させるカットで第1話は幕を閉じる。
[830:名無しさん@お腹いっぱい。 (2025/09/14(Sun) 07:55)]
怪兵器
アントヘイキ
タイプ:昆虫型・地上侵攻特化
全長/全高:25m(縦長の全身長)/20m(頭頂までの高さ)
重量:4,200t
開発主体:ブラックランティス軍・地底工学開発部門
巨大なアリ(兵隊アリ)をモチーフにした機械生体兵器。
頭部〜胸部〜腹部で3つに分かれた“節”構造をもち、頭部から胸部にかけては厚い装甲甲殻が覆い、腹部は比較的細長い。
胸部の両脇から極太の歩脚が4本ずつ(計8本)が伸び、地面を這うような重厚な麗(れい)動を見せる。
頭部前面にはアリらしい大きな顎(マンドイブラ)を2対装備。顎は切断・粉砕能力を持ち、木造家屋や薄型ビル壁ぐらいなら噛み砕く力がある。
顎の間には“毒液噴射器”があり、接近戦用に高威力の酸性毒液を放射できる。
複眼に相当する多数の光学センサーが頭頂一帯を覆い、暗視・赤外線・UVモードを切り替えて視界を確保する。
頭頂部には古代文字で刻まれた「Ω(オメガ)紋章」が浮き彫りになっており、戦闘モード時には赤く発光する。
胸背部は分厚い装甲鈑金(ばんきん)で覆われ、表面にはブラックランティスのシンボルマーク(古代文字「?」)が彫り込んである。
胸部中央に「エナジーコア格納ユニット」を備え、そこから背部にかけてエネルギー配管(クリスタル結晶+バイオ粒子混合タイプ)が伸びる。
背部には小型翼状の“制御フィン”があり、短距離ジャンプや地面上をシャフト状に滑走する際に安定性を高める役割を果たす。
腹部はやや細長く、節ごとに装甲が重ねられている。節の連結部には可動ユニット(油圧シリンダー)が埋め込まれ、地面の凹凸に合わせて柔軟に追従する。
腹部下部には「内蔵型自動産卵ユニット」もしくは「小型昆虫監視格納ポッド」を搭載。破壊が及んでも数十体の小型アリ型ドローンを放つことが可能。
歩脚は計8本。各足先端には硬質クロー(爪)を備え、コンクリートやアスファルトの床面を掘り起こすように前進する。脚の節間には「磁力吸着パッド」があり、金属製地下構造物に張り付くように行動できる。
顎(グラインドマンドイラ)
2対の巨大な顎を高速で回転させ、建造物の壁や装甲を粉砕する。両顎同時噛みつきで、鉄鋼製の装甲板を簡単に切断できるほどの破壊力を持つ。
毒液ブレス
頭部顎下の「毒液噴射器」から濃度100%の酸性毒液を噴射。到達距離は約30m。触れた物体は数秒で腐食と発火を伴って崩壊し、地面や道路を溶かしながら誘爆を引き起こす。
地割りバースト
胸部エナジーコアから全身に電磁パルスを伝播させ、半径50m以内の地面を振動・亀裂生成。道路や地下構造物に亀裂が走り、橋脚の地盤が一瞬で崩落する。
小型アリ発射
腹部格納ポッドから全長3mの小型アリ型を最大30体まで同時に射出。小型は高速で飛行し、地上兵・民間人を問わず捕獲・解析用のサンプルを集めるほか、電磁波爆弾で電子インフラを襲撃する。
歩脚マグネット吸着
歩脚の磁力吸着パッドを起動し、金属製のビルや地下鉄内部で高速移動が可能。縦壁を這いながら襲撃する奇襲戦術を得意とする。
地底に仕込まれた中央AI(ブラックランティスの地底基地)と常時リンクしており、地上侵攻時には全体行動シンクロを行う。
単独行動はせず、複数体が同時に出現し、背後から援護する仲間を呼び寄せる。
基本的に夜間活動に強いが、地上侵攻時には日中でも充電を行いながら猛威を振るう。特に深夜?早朝にかけての視界の薄い時間帯を狙って動くことが多い。
巣穴への帰還
一定ダメージを受けると、地脈(地底トンネル)を開いて撤退する。撤退後は自らが地割れと連動して作った地底トンネルを伝い、母巣へと帰還。修理・補給を受けた上で再出撃を繰り返す。
腹部に内蔵された「自動産卵ユニット」は、戦いの合間に地底の湿潤地帯で微細結晶と生体サンプルを使って小型の幼体(幼アリヘイキ)を生成。これが数日で成体へと急速成長し、新たなアントヘイキを生み出す。
技:毒液ブレス、地割りバースト、小型アリ発射
[831:名無しさん@お腹いっぱい。 (2025/09/15(Mon) 06:42)]
第2話「アイアンボットの秘密」
アイアンボットが夜明けの中でそびえ立つシルエット。街の被害状況と、復旧に駆け回る自衛隊・消防隊の映像。
大学研究室。壊れたガラスやひび割れた壁を、学生たちが修復しながら「アイアンボットは本当にすごかった…」と話題にしている。
如月健は街中の避難所から戻った翌日、真理子に連れられて、アイアンボット開発を指揮したという「田中博士」の研究室へやって来る。
研究室は大学の地下に設けられた秘密区域にあり、警備員に身分証を見せ、立ち入りを許可されると
広大な地下ホールに鎮座するアイアンボットの後姿。ユニットが格納されていた大扉がゆっくりと閉まる中、中央奥には白衣を着た中年男性・**田中広志(たなか ひろし)博士(57歳)**が立っていた。
眼鏡の奥からは知的な光と同時に、「この装置こそが世界を変える」とでも言いたげなオーラが漂っている。
博士は学生時代から古代文字解析に没頭しており、世界中の考古学会議で表彰された経歴を持つ。
真理子も以前からその研究を尊敬しており、「博士の下で古代文明と機械技術を融合させる日が来るとは…!」と胸を躍らせていた。
田中博士は、健と真理子を前に、淡々とこう語り始める。
「君たちが見たのは、太古の設計図を基に再現されたプロト・ヘラクレス鋼製の人型兵器――古代鉄人『アイアンボット』だ。オーパーツの一種とされる設計図は、私が数年前に地底遺跡で偶然発見したものだった。
最初はただの断片に過ぎなかったが、君たちの研究で“古代文字の解読”が進み、全容を復元することができた。」
真理子が興奮気味に質問をする。
「博士、その設計図は本当に古代のもので…? どこから見つかったんですか?」
田中博士は一呼吸おいて続ける。
「実は、私の父親もまた考古学者で、生前に南米アマゾン奥地で調査中に行方不明になった。その際、彼が残したメモに“地底文明の根源”と呼ばれる言葉があった。
私自身もそのメモを追って数年かけて遺跡を探索し、ようやく地殻深部から見つけたのが“半壊した神殿”だった。その神殿の中心には、金属の破片とともに、古代人が“鉄の巨人”と呼んだ者の図面が残されていたのだ。」
如月健は興奮と同時に戸惑いの表情を浮かべる。
[832:名無しさん@お腹いっぱい。 (2025/09/17(Wed) 06:45)]
「僕の父も、古代文明を研究していて…でも、その話はまったく家では聞いていなくて。まさかこんな形でつながっているなんて…!」
会話の途中、研究室のモニターが赤く点滅し、緊急アラームが鳴り響く。
「博士!怪兵器が再び現れました!」という声とともに、室内のモニターには岡山市街地の映像。今度は戦車型の怪兵器「タンクヘイキ」がビル街を進撃し、ビルの壁を砲撃で破壊しながら進んでいる。
健は即座に立ち上がり、「行かせてください!また街が破壊されてしまう!」とコクピットへ急ぐ。真理子と田中博士は無線機を手に取り、「健、戦いながら私がサポートするわ!」と励ます。
如月健はアイアンボットに乗り込み、戦車型怪兵器・タンクヘイキの出現地点へ向かう。
全長約25メートル、重量6,000トン。外装は重厚な鋼鉄製キャタピラと蛇腹状の砲塔を備えた戦車の姿をしている。
砲身は3連装マグマキャノンを装備し、地上の建物すべてを溶融破壊できるほどの高温プラズマ弾を発射する。車体の側面や前面にはブラックランティス風の古代文字が刻まれ、赤く妖しく光っている。
岡山市街地のビル群を砂塵と煙が立ち込める中、タンクヘイキはキャタピラを轟かせながら進行し、ビルの一つを砲撃で半壊させる。
通行人や自衛隊の戦車小隊が迎撃に向かうが、タンクヘイキのマグマキャノンによって瞬時に撃破される。
そこへ、アイアンボットがビルの谷間から飛び出し、前方に着地。タンクヘイキに向かって突進を開始する。
健(コクピット内):「よし…しっかり狙え、ギガスラッシュソード!」
アイアンボットは腰部のハッチを開き、巨大剣を取り出す。
タンクヘイキは砲塔を動かし、アイアンボットの方へ高温プラズマ弾を連射する。だが、アイアンボットは肩のブースターでビームをかわしつつ、間合いを詰める。
ついに接近したアイアンボットは左腕でタンクヘイキの鋼鉄装甲を掴み、そのままブーストジャンプで宙を舞う。
(演出上の掛け声)
「ギガスラッシュソード!!」
剣先が赤く発光し、振り下ろされた一撃がタンクヘイキの砲塔部を真っ二つに断ち切る。砲身から溢れ出すマグマ状のエネルギーが爆発し、タンクヘイキは吹き飛ばされ爆散。
戦いが終わり、廃虚となった街並みに太陽の光が差し込む。アイアンボットはそびえるビルの残骸を背に、拳を軽く掲げる。
健はコクピットから飛び降り、瓦礫の中を駆け寄った真理子と抱き合いながら「博士の話はまだ続きがある…ブラックランティスの存在を世に知らしめるなんて、並大抵のことじゃない…」と息をつく。
その後、真理子はモニターの古代文字を解析しながら呟く。
「父さんや母さんが遺した研究、そして父上の友人である博士が導いたこの力量……私たちは、どうすれば地底人を止められるのかしら…」
カットが切り替わると、闇の中で地割れが再び蠢き、どこかで密かに次の怪兵器が準備されている気配を漂わせる。
[833:名無しさん@お腹いっぱい。 (2025/09/17(Wed) 06:45)]
怪兵器
タンクヘイキ
タイプ:装甲戦車型・遠距離砲撃特化
全長/全高:30m(キャタピラ先端?砲塔背面まで)/12m(砲塔頂部まで)
重量:6,000t
開発主体:ブラックランティス軍・重装甲開発局
西洋中世の要塞を思わせる「巨大戦車」のフォルム。前方に大口径マグマキャノン砲塔、後部に円筒状のリアジャッキユニットを備える。
地上を走行する際は大型キャタピラ(幅6m×長さ20m)で安定した移動が可能。キャタピラは古代結晶の結晶粉を混合した強化鋼でできており、ほとんど劣化しない。
全体のボディカラーは暗灰色を基調に、要所要所に赤い“古代文字”(ブラックランティスの紋章)が刻まれたデザイン。
砲塔(マグマキャノン)
砲塔部は3連装マグマキャノンを備え、砲身は互いに数センチずらして斜めに配列。砲口には高温プラズマを噴射するマグマライナーが内蔵されており、発射時には砲身全体が橙色に発光する。
砲塔の回転は電磁駆動式で、360度旋回が可能。水平射程は2,000m、弾速は音速の1.2倍を誇る。砲撃はビル群を一瞬で溶かし、アスファルトやコンクリートを融解して地割れを誘発する。
屈強な装甲板が分厚く重ねられ、対ビーム・対実弾防御を両立する。表面はセラミック複合合金でコーティングされ、ナノメートル単位の鱗状凹凸(リブレットテクスチャー)がレーザーなどを反射する役割を果たす。
車体前面には「衝撃吸収シールド」が格納されており、触接戦時にはキャタピラと一体化して盾のように展開する。アイアンボットのパンチが直撃しても大きなダメージを与えにくい。
車体後部のリアジャッキユニットは、古代結晶を燃料とする小型核反応炉を搭載。100%チャージ状態で24時間の連続作戦行動が可能。
キャタピラ駆動用のメインモーターは1分間に30トンのトルクを発生し、重量6,000tの機体を時速80kmで移動させる高出力を誇る。
3連装マグマキャノン
砲塔中央の大口径砲を3発同時に連続発射する攻撃。各砲身から放たれる高温プラズマ弾は直撃するとビルを一撃で焼失させ、周囲100mを灼熱で包み込む。
砲撃後は反動で機体が一瞬後退するため、自動バランサーが姿勢を補正。次弾装填には15秒を要する。
ミサイルランチャー(側面格納式)
車体左右の側面装甲が扉のように開き、中型プラズマ誘導ミサイル(全長8m×直径0.8m)を各4基ずつ搭載。最大32発を一気に放てる。
ミサイルは発射直後に自動ホーミングを行い、広域にばら撒かれて敵機をロックオンする。ロックオン後は秒速1,500mで移動し、到達時に高圧プラズマを爆裂させる。
衝撃吸収シールド
車体前面キャタピラ部から展開する電磁シールド。アイアンボットの実弾やビームを弾き返す能力を持つ。持続可能時間は約20秒。
発動中はキャタピラの動きが低下するため、シールド展開と砲撃時のモーションをいかにタイミングよく行うかが戦術キーとなる。
攻撃目標をロックすると、戦車型特有の“正面一点集中砲撃”を行い、ビルや道路をまとめて破壊。これによりアイアンボットの迎撃ルートを堡塁化(ほるいか)しようと試みる。
ブラックランティスでは「アイアンボットの防御力」を試す観点から、このタンクヘイキを実験的に何度も投入する。
起動初期は砲撃テストを行い、対アイアンボット戦用の改良データを本部へ送信。破壊されてもその残骸から回収したデータを解析し、次期型を速やかに開発する。
被弾が一定ラインを超えて修復不可になった場合、キャタピラ駆動を停止して自動的に「漂流モード」を起動。地盤を自走しながら自律的に地下隧道へ退避する。
地下で本部に連絡後、エネルギーコアを自己破壊させる爆薬が内蔵され、捕獲・解析を防ぐ仕組みを持つ。
[834:名無しさん@お腹いっぱい。 (2025/09/17(Wed) 06:47)]
第3話「空中都市戦い」
軽快なシンセサイザーが流れ、アイアンボットが大空を飛翔するシーンと、タンクヘイキ撃破の一部がダイジェストで再生される。
「前回、如月健はアイアンボットの真の起源を知り、黒き脅威“タンクヘイキ”を討ち倒した!しかし、地底からの侵略は止まらない…!」というナレーション。
研究室に戻った健と真理子は、田中博士から新たな情報を聞く。
田中博士:「地下世界では、“空を制する者”こそが地上を制圧する意味で猛威を振るう可能性が高い。
古代文明の天文台遺跡には、“空中都市”と呼ばれる浮遊メカの痕跡があったらしい。まさに“空の支配者”を目指した設計図だ。おそらくブラックランティスはそれを復元しつつあるに違いない」
健は目を見開き、「空中都市…! それは一体どこにあるんですか!?」と問い返す。
博士はパソコンのディスプレイに、地図と古い航空写真を映し出す。そこには、山岳地帯の蒸気雲の中にかすかに浮かぶ巨大構造物のシルエットが写っていた。
真理子:「あれが…空中都市? 行かなくちゃ…!」
翌朝、アイアンボットは基地を飛び立ち、山間の蒸気雲めがけて上昇を開始する。
山岳部の上空に到達した瞬間、分厚い雲の合間から見えたのは、まるで雲海の上に浮かぶ巨大な“鉄の島”──その表面には古代文字の刻
まれた円盤型の構造物がいくつも並び、
片側には巨大なプロペラとロケットエンジンを思わせるノズルが露出している。
それが、まさしく“ブラックランティスの空中都市”と呼ばれる浮遊メカ「スカイキャッスル・ヘイキ」であった。
アイアンボットが円盤の底部に近づいた瞬間、巨大なシルエットが浮かび上がる。
それは、空中都市内部の航行路をパトロールしていたはずの機動兵器ワスプヘイキだった。
ワスプヘイキがアイアンボットを感知すると、空中でスムーズに振動羽を展開し、匕首(ダガー)型の腕部兵器と両肩のミサイルポッドを同時に起動。
まずは両肩ミサイルを連射し、アイアンボットの背部ブースターを狙おうとする。その飛距離2000mのプラズマミサイルが炸裂し、雲海の霧が赤く染まる。
健(コクピット内):「見切れ、ワスプヘイキめ──!」
アイアンボットは両肩の反重力ブースターを全開にし、ミサイルを左右に飛び越えて回避。同時に上空でホバリングしながら、手から放つ「サンダークラッシュ」を発動。
青白い電撃がワスプヘイキを貫き、羽根の回転軸が一瞬歯車を狂わせる。
しかし、ワスプ兵器はすぐさま針を発射。アイアンボットは急激に浮力を奪われ、重力に引かれて墜落しそうになる。
両者は雲海ギリギリの高度で一騎打ちを開始する。
ワスプヘイキは高速飛行しながら、素早い蹴りと振動羽を絡めた連続斬撃を繰り出す。
アイアンボットは拳で受け止めつつ反撃するが、振動羽の切断力は非常に強く、太ももに一撃食らうと装甲の一部が真っ二つに切り裂かれる。
健は咄嗟に胸部の「マグネットフィールド」を展開し、一時的に重力操作ビームを無効化。次いで胸部太陽炉をフルにチャージし、ギガスラッシュソードを素早く召喚する。
(演出上の掛け声)
「行くぞ、ギガスラッシュソード・フルブレード!」
剣身全体が黄金色に輝き、振り下ろされた一撃がイビルロボットの頭部を貫く。ワスプヘイキは爆発しながら機体バランスを崩し、雲海へと落下していく。
ワスプヘイキを撃破した直後、スカイキャッスル・ヘイキ自体が何者かの制御を失ったように激しく揺れ始める。青白い雷光が機体内部を走り、円盤下部から推進系エネルギーが逆噴射のように吹き出す。
アイアンボットは、墜落する空中都市から振り落とされる市民救出のため、機体を翼状に開いてグライド飛行に移行。真理子が地上からレーザースコープで誘導しながら脱出経路を指示する。
上空で大爆発が起き、空中都市は無数の小型をばら撒きながら崩壊し始める。雲を引き裂く衝撃波が下界にも迫り、街の住民が恐怖に包まれる。
健は「市民を守れ!」と叫びながら、アイアンボットをホバリングさせ、バラ撒かれた人々を下部のリペアナノスモークで癒しながら安全な着地点へと誘導する。
その直後、空中都市は完全に破壊され、残骸は雲海を赤く染めながら地上へと落下していく。アイアンボットは一瞬の静寂とともに着地し、胸部太陽炉の炎が鳴りを潜める。
如月健と氷室真理子が地上で抱き合いながら、「やっぱりブラックランティスは、想像以上に悪辣だった…」と語り合う。
一方、その影で暗躍するエクサトス博士のシルエットが映り、
「…次の試験体は、より強力な戦闘データを収集するに値するだろう」
という低い声が響き、黒い研究室に並ぶ無数の古代結晶瓶が不気味に揺れる。
[835:名無しさん@お腹いっぱい。 (2025/09/17(Wed) 06:47)]
怪兵器
ワスプヘイキ
コードネーム:空中狙撃兵(K?h? Sogeki-Heiki)
タイプ:昆虫型・空中戦特化(ハチタイプ)
全長/全高:20m(翼開長時)/15m(胴体高さ)
重量:3,500t
開発主体:ブラックランティス軍・空中機動開発部門
空中を自在に飛び回る「巨大スズメバチ」を模した機械生体兵器。胴体は細長く、前方に向かってやや急勾配に傾斜するデザイン。
胴部両脇に「エネルギー振動羽」が1対(左右)備わり、空中でのホバリング・高速航行を可能とする。振動羽は半透明のエネルギーフィルムで覆われ、飛行時に紫〜青白色に発光する。
ハチらしい“複眼風センサー”が多数並ぶ丸いフェイス。各複眼センサーは単独で赤外線や紫外線モードに切り替え可能。
頭頂部には“音波発信アンテナ”が突き出ており、超音波追尾弾や音波破壊攻撃を繰り出す際に使用される。左右には触覚型レーダーアンテナがあり、360度索敵を行う。
口元にはハチの針を模した「プラズマ射出針」が収納されており、一度に10本ほど同時発射して高速突撃攻撃を行う。
胸部は細長い楕円筒状で、左右に小型翼を折りたたんで格納している。胸背部には「音速ブースター」が2基埋め込まれ、ワスプヘイキの全高15mの体躯をスピーディに飛ばす。
胴体中央には「ビーストコア」と呼ばれる小型の結晶反応炉があり、最大出力で稼働させると振動羽を高速回転させて“マッハ3”近い速度で飛翔する。
腹部はハチの腹部を模した節構造。節と節の間には“エネルギーチューブ”が縦に数列配列されており、エネルギー供給ラインとなる。
尾部は実際のハチと同じく「毒針」を模したプラズマ発射モジュール。最長5mに伸長し、先端から高温プラズマを噴射して命中点を焼き切る攻撃が可能。
飛行中は折りたたまれているが、着陸時には“バイオグリップ脚”が2本展開。先端には鋭利なクローを備え、ビルの屋上や橋脚、金属製構造物にしがみついてホバリング時の安定を図る。
プラズマ射出針
頭部口元から10本同時に高速射出されるプラズマ針。射程は約50m。命中すると相手装甲を一瞬で溶融させ、さらに余熱で爆燃させる効果を持つ。
音波破壊
胸部アンテナから発信される超音波信号で、小型を群れで飛ばし建物や敵機の共振ポイントを狙って破壊する。音波はビル内部の鉄骨と共振しやすく、一度照射されると内部から梁(はり)が破壊される。
技:針、プラズマ射出針、音波破壊。
[836:名無しさん@お腹いっぱい。 (2025/09/18(Thu) 04:37)]
第4話「岩手県の戦い」
「地上の安全を守るために戦い続けるアイアンボット!」というナレーション。
時は数日後。健と真理子は研究合宿のため、岩手県の海沿いの温泉街に来ている。
二人は温泉まんじゅうを頬張りながら、観光名所である「小岩井農場」や「龍泉洞」を巡っている。
潮風を浴びて足を投げ出す健、岩手名物のわんこそばに挑戦する真理子――まさに特撮ヒーローが束の間のオフを楽しむ“サービスカット”だ。
真理子:「健、いっぱい食べすぎよ!」
健:「だって、戦いの後はカロリー消費がすごいからさ…」
二人はしばらく笑い合い、打ち解けた雰囲気を見せる。
突如、遠く太平洋の水平線上で海面が激しく泡立ち始める。プカプカ浮かぶ漁船やヨットが慌てて離脱を図る。
健と真理子は旅館の窓からその光景を目にし、「あれって何…?」と顔を見合わせる。まもなく、轟音とともに巨大な鳥のような影が水柱を蹴り上げ、海面から現れた。
それは、全長30メートルを優に超える潜水艇型怪兵器──サブマリヘイキ
サブマリヘイキは海面に浮上すると同時に、巨大な錨(いかり)を海底に叩きつける。すると爆発音が響き渡り、半径500mの海水が蒸発し激しい水柱が立ち上がる。漁港は一瞬で壊滅し、民家や観光船も被害を受ける。
その攻撃目標は、岩手県全域を脅かし、海上交通を麻痺させることで地底侵略の突破口を作る狙いがあるらしい。地元消防や海上保安庁の巡視船が迎撃に向かうが、魚雷と艦砲射撃によってたちまち押し戻される。
[837:名無しさん@お腹いっぱい。 (2025/09/18(Thu) 04:37)]
岩手県沿岸部に“無人の海岸線”が広がる映像。自動放送で住民避難指示が出される中、アイアンボットは太平洋を背に着水。
勇ましいBGMとともに、アイアンボットは肩のブースターを点火し、水面を滑るように前進しながら、サブマリヘイキに接近する。
健はコクピットから、「来たか…!させるか、海を汚染されるわけにはいかない!」と叫ぶ。アイアンボットは海中へと突入。
水中バトルの最中、サブマリヘイキは巨大ドリルを起動し、アイアンボットの脚部に回転ドリル攻撃を仕掛ける。激しい摩擦音とともに、水中に摩擦熱で生じたプラズマが弾け、水面が赤く染まる。
アイアンボットは耐えながら、腰部に内蔵された「バリオン・シールド」を展開し、水中のドリル攻撃を封じ込める。真理子が遠隔で解析画面を送り、「水中ではプラズマ技よりもエネルギー収束ビームが有効!胸部の太陽炉コアを水に向けて!」と指示を出す。
指示を受けた健は、コクピット内のレバーを引き、胸部太陽炉コアをフル出力に切り替える。「よし…真理子、頼む!」
アイアンボットの胸部から放たれた太陽エネルギーが水中を赤く染め上げ、サブマリヘイキのセンサーを攪乱。
艦体の向きを見失ったサブマリヘイキは、浮上しようとするもののバランスを崩し、海中で苦悶の声を上げる(サイレン音)。
指示を受けた健は、コクピット内のレバーを引き、胸部太陽炉コアをフル出力に切り替える。「よし…真理子、頼む!」
アイアンボットの胸部から放たれた太陽エネルギーが水中を赤く染め上げ、サブマリヘイキのセンサーを攪乱。艦体の向きを見失ったサブマリヘイキは、浮上しようとするもののバランスを崩し、海中で苦悶の声を上げる(サイレン音)。
健は最後の一撃として、海面から半身を露出させたサブマリヘイキに向かって跳躍。
「これが──ギガスラッシュソード!!」
カメラが引くと、アイアンボットが水平線を背に振り返り、北の山岳地帯を見据えている。
健は最後の一撃として、海面から半身を露出させたサブマリヘイキに向かって跳躍。
「これが──ギガスラッシュソード!!」
岸辺に立つ漁民や海上保安隊の隊員が息をのむ中、剣先から放たれた斬撃がサブマリヘイキの艦首ドリルを一点で切り裂き、ついには胴体も断ち割る。
爆発が水面を赤く染め、水柱とともにサブマリヘイキは海底へと沈んでいった。
アイアンボットは再び水面に立ち、錨を打ち砕かれたサブマリヘイキの残骸を見下ろす。
健は深く息をつきながら、海水を静かに見つめる。
[838:名無しさん@お腹いっぱい。 (2025/09/18(Thu) 04:37)]
怪兵器
サブマリヘイキ
コードネーム:深海破壊要塞
タイプ:潜水艇型・海中戦特化
全長/全高(全深度時の高さ):35m(艦首?艦尾)/10m(潜望鏡先端まで)
重量:7,200t(排水量相当)
開発主体:ブラックランティス軍・深海兵器開発局
深海用超巨大潜水艇をイメージした流線型フォルム。前部は潜水艦らしい尖った艦首、後部は尾翼を思わせるジャンプキール(短いフィン)がある。
水中航行時には艦体全体がクリスタル結晶で覆われたように光を反射し、夜間や暗海でも艦影がほとんど視認できないナイトビジョンステルス性能を持つ。
艦首先端には直径8m、全長15mの巨大螺旋式ドリルを装備。先端には古代結晶の模様が浮かぶ刃が取り付けられ、海底硬岩をも瞬時に穿孔する。
ドリル内部は“結晶パルスドライブ”で駆動され、水流と結晶反応エネルギーを組み合わせて回転力を産む。
艦橋部は潜望鏡とセンサーアンテナが密集する多層構造。水上では潜望鏡を展開し、空中の監視や索敵を行う。最大で高度1,000mの対空索敵が可能。
潜望鏡頂部には「ソナー/レーダー複合センサー」が2基搭載され、水中・水上・空中全ての目標を同時に追跡。
艦体側面には4連装魚雷管が左右に3基ずつ(計6基、合計24発)、艦底部には核誘導魚雷発射ポッドが格納されている。
艦橋下部・艦尾部には水中ミサイルランチャーが装備され、水中・水上目標を問わず射程1,500mで撃破可能。
リアノズル(海中推進装置)
艦尾に装備された“多軸リアノズル”は、古代結晶と高圧水流をブレンドしたジェット推進を行い、潜行時は秒速200m(マッハ0.6相当)の移動が可能。
推進時には周囲の水流を強く攪拌し、魚雷回避システムを妨害する泡雲を発生させる“バブルシールド”を展開する。
メガドリルクラッシャー
艦首の大ドリルユニットを高速回転させ、水中突進で目標を貫く。硬岩やコンクリート製防波堤を一撃で破砕し、衝突時には衝撃波で数十メートル先の水柱を巻き起こす。
核誘導魚雷
艦底部から発射される核波動魚雷。到達前に目標周囲に拡散放射線を撒き散らし、構造物・機械装甲・生体組織を事前に痩せ衰えさせる。最終段階で核出力を爆発させ、数キロ四方を焦土に変える。
バブルシールド生成
リアノズルから発生させる高圧水流により艦体周囲に“高密度泡雲”を形成し、ソナーや背後からの掃射魚雷を無効化する。持続は最大30秒。
水中プラズマビーム
艦橋部下の魚雷管から発射される「水中ガイドビーム砲」。エネルギーを収束させた高出力プラズマを水中で発射し、潜水艇型ロボットや機雷を一撃で蒸発させる。
ステルス潜航
水中では結晶装甲が周囲の光を屈折・吸収し、潜望鏡だけ最小限展開するとレーダー・ソナー両面でほぼ捕捉不可能になる。
この間、イオンマイクロパルスで相手のソナーを妨害し続けるため、魚雷接近の検知が遅延しやすい。
海底宿営行動
日中は岩手県沖の約500m水深に潜航し、休眠モードでバッテリーをチャージ。夜間や濁流時に浮上して一気に攻撃を仕掛ける。
大規模地震波を伴うマグマ活動が発生すると、水圧差を敏感に察知し先制的に避難するが、その直後逆襲のチャンスと判断すると即座に浮上して強襲をかける。
予兆察知…艦橋のソナーが一定以上の異常振動(地震波や潜水艦動力音)をキャッチすると“潜行待機モード”へ移行。
急襲浮上…深度を一気に上げ、水平線付近で出現。艦首のメガドリルクラッシャーで防波堤や海岸線を破壊し、その爆発で発生した津波・水柱を利用して破壊範囲を拡大する。
再潜航…攻撃後はバブルシールドを張りながら再度深海に潜り、自己修復ナノマテリアルで艦体損傷を回復。必要あれば海底に眠る古代結晶を補給し、次回作戦に備える。
技:メガドリルクラッシャー、核誘導魚雷、水中プラズマビーム。
read.cgi ver.4.21.10c (2006/07/10)