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バトルロワイヤル ー自称生き残りと自世の苦ー
- 1 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 11:07
-
一切の光無き暗闇の中。
ざわざわと人の喧噪が響いていた。
(なんだよ、うるさいなぁ)
少年は不平に思う。
今日は日曜日なんだから寝かせてくれたって良いじゃないか。
「おい、起きてくださいミスター永井!」
そう思う永井に知り合いの声がする。
博之の声だ、うるさいなぁ。
「起きろ!浩二」
そう思う永井に知り合いの声がする。
ヤフミの声だ、うるさいなぁ。
……ヤフミ?
「「起きろジーコ!」
「わあごめんなさい!!」
跳ね起きた。
「……あれ?」
起きてから中年、永井浩二は首を傾げる。
起きたという事は目を開けたはずなのに、どうしてまだ暗いんだろう。
ヤフミの声が聞こえたからニコ生のはずなのに、どうしてまっくらなのだろう。
暗闇の中から声だけが聞こえる。
たくさんの人がいるようだった。
「やっと起きたか。もう、浩二はいつもそうなんだからよ」
「博之? これ、どうなってるんだ? 何も見えない」
「知らないよ、さっきからそうなんだ。気づいたらみんなこんな所に居たんだ」
「みんな?」
周囲を見回す。
もちろん暗闇を見通す事なんて出来なかったけれど、見知った友人が居るのは感じ取れた。
「やっと起きたか、ぐずだな浩二は」
「そうだよ、こんな時にぐーすか寝てるなんてさ」
(トシも居るみたいだ)
「ワンワン、ワワン、ワン(そんな事言わないで、浩二だけじゃなくわたし達だって何も判らないんだから)」
(マサも居る)
「みんな落ち着けよ。俺らも何が何だか判らないんだ」
(ヤフミまで居る!?)
浩二は混乱した。
「いったいぜんたい、どういうこと!?」
「フハハハ、こういう事だ」
疑問の叫びに不気味な声が答えた。
部屋に明かりがつく。
周りを見回すとスーツを着た男の人や古めかしい服の女の人が居た。
蜘蛛型の足が付いた変なロボットも居た。
そして一段と高くなった壇上には、きちんとスーツを着こなし、弱々しい老人とも言える
男が立っていた。
「宮路社長!?」
「そんなバカな、1、20年前に死んだはずだ!?」
博之が驚きの声を上げる。
だが、目の前に居るのはかつて彼らが憎みに憎んだ大手パチンコ会社社長宮路社長に違いなかった。
- 2 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 11:15
-
「ワハハハ、目覚めの気分はどうかな生贄の諸君!」
宮路社長が高らかな笑い声を上げる。
「生贄……?」
誰かが疑問の声を吐く。
「そう、生贄だ!
キサマらにはこれから殺し合いをしてもらう!」
約800人もの群衆を前に男は高らかに宣言した。
「おまえ達はありとあらゆる世界の様々な時間から集めた生贄だ。
おまえ達にはこれから殺し合いをしてもらう。
そして生き残った一人だけは元の世界に返してやろう。
それがこの殺し合い、バトル・ロワイアルだ。
ああそうだ、その生き残った一人は一つだけ願いも叶えてやるぞ?」
「こんな事をすれば某パチンコ社が黙っていないぞ!」
博之が怒りの声を上げる。
「バカめ、私は地獄から脱獄し亜空間破壊装置を完成させた!
もはや地獄の亡者共もパチンコ社も私に手を出せないのだ。
今度は誰も助けに来ないぞ、ニコ生住民」
「そんなバカな!?」
ニコ生住民こと博之の顔が本当に青くなった。
それが本当なら、前の時に奴を死滅に追い込んだ手段はまるで通用しなくなる。
「本当だとも。キサマらに残された道は殺し合って生き残るだけだ」
「そんな事させねぇわ!」
「ああそうや、おまえの言う事なんて聞くもんか!」
一人の出っ歯が叫び、それと共に金髪の男が飛び出した。
カメラを下げたその男は壇上によじ登り宮路社長に掴みかかろうとする。
壇上に居るとはいえそれは届かない距離ではないように思えた。だが。
「ダメや!亮 俺達の首には……!」
人混みから抜けてきた中年が制止の声を上げる。
その中年が何故それに気づき、あるいは知っていたのかは判らない。
何にせよ、それは遅すぎた。
その中年はいつもそうで、その男はいつもそうだった。
ボンッ。
- 3 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 11:21
- 男の生首がゆっくりと宙を舞い、偶然にも中年の足下に転がった。
血が床に撒き散らされ虚ろな目が中年を見上げる。
「亮……!」
「亮さん!!」
亮というらしい男は、死んだ。
あっさりと理不尽に、その場にいた“参加者”達に対する見せしめとして。
その周囲で起きる騒ぎを見て宮路社長は楽しげに笑った。
「フハハハ、キサマらの首には爆弾の付いた首輪を取り付けてある。
私に逆らったり、会場から逃げようとすれば爆発するぞ。
誰も殺し合わない退屈な見せ物になれば、纏めて爆破するかもしれんなあ」
恐ろしい事を口にする。
ならば誰かが殺されてもみんなで爆破される前に抑え込めば。
「もう一つ、キサマらの前の私の姿はただの立体映像だ。バカな事は止すのだな」
そんな希望さえも宮路社長はあっさりとへし折った。
「これは私の退屈をしのぐ見せ物なのだ。ああ、そうだ……」
宮路社長は一人の犬に視線を注いだ。
浩二の犬 マサムネ。
「さっき、キサマも私に逆らおうとしたな」
「ワォン...(そ、それは……!)」
反射的に反抗の言葉を叫んだ事を思いだして青くなる。
「不穏分子は減らしておくとしよう」
「クゥゥン....クゥゥン.....(い、いや、ゆるして!)」
宮路社長は本気だ。
殺される……!
「や、やめろーー!」
「ワンワン(浩二!?)」
浩二は勇気を奮って飛び出した。
震えながらもマサを庇い、宮路社長に立ち塞がる。
「マ、マサムネに手を出したらゆゆ、ゆるさないからな!」
「ムムッ、キサマはあの時の死滅作戦の協力者だな」
かつて宮路死滅作戦隊は発信器の信号に引かれて宮路の会社を強襲した。
捕まえておいた奴らはそんな物を持ってはいなかった。
それなら残るは合成生物に乗って進入してきたこの浩二しか居ない。
「キサマだけはゆるさん! たっぷりと苦しめ!」
「わ、わあああ!?」
浩二は目を瞑って悲鳴を上げた。
- 4 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 11:25
-
ボンッ、という音が聞こえた。
(あ、あれ? 俺、どうして生きているんだろう?)
背中に何か温かい物が掛かるのを感じる。
ゆっくりと目を開けると、博之達がこちらを見て凍り付いていた。
(だいじょうぶだ 俺はどこも痛くない)
ちょっと背中が温かいだけでなんともない。そう、本当になんともないんだ。
だからそんなに固まらなくても良い……
(温かい?)
どうして、温かいのだろう?
ゆっくりと、本当にゆっくりと振り返るとそこには…………
「うわああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
「フハハハ、苦しめ、苦しむがいい」
泣き崩れる浩二を見て宮路社長はさも楽しげに、悪魔のように笑う。
「おまえは私の手では殺さん。
ゲームの参加者の一人として殺し合いの中でもっともっと苦しんで死ぬのだ。
無力な一人の子供として惨めったらしく死ぬのだ」
絶対的な勝利者として高みから笑う。
もうどうしようもない目の前の敗北者を嘲笑う。
――しかし。
「……ゆるさない、からな」
浩二は項垂れ、呟いていた。
「ゆ、ゆるさないぞ。
俺は言ったぞ、マサムネに手を出したらゆるさないって」
泣き虫の浩二は涙と鼻水でぐしゃぐしゃになりながら怒っていた。
宮路には届かない声で怒っていた。
「こ……」
その力はとても弱い。弱虫で泣き虫の、優しい浩二の怒りだ。
だけど。
「ころしてやる……どうやってでもころしてやる……」
その怒りが宮路に届く日が来ないなんて、誰も決めていない。
「ぼくはおまえをぜったいにゆるさないぞ、宮路……!!」
浩二は高みに立つ仇を、見上げた。
- 5 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 11:27
-
宮路はもうそんな少年の事を見てはいなかった。
自分に屈辱を味あわせた子供に仕返しした事で満足して、上機嫌で説明を再開していた。
「首輪は定時放送で報せる禁止エリアに進入しても爆発する。
人数が少なくなれば他の参加者とも出くわしにくくなるから、場所を狭めてやるのだ。
それから、おまえ達には支給品を与える。
中には武器等の支給品がランダムに1〜3個、それに地図や食料などが入っている」
殺し合いの説明を終えて、宮路は高らかに宣言する。
「さあ、今からおまえ達にはワープで会場に送ってやろう!
これはサービスだ、安心して向かうが良い! 健闘を祈っているぞ。
フハハハ、フハ、フハハハハハハ…………」
宣言通り、高笑いと共に参加者が会場へとワープしていく。
遂に殺し合いのゲームが幕を開けたのだ。
理由は不明。
目的も不明。
ただ目の前には逃れえぬ残酷だけが待っている!
そして、バトルロワイアルが始まった――
【田村亮@芸人 死亡】
【マサムネ@ニコ生 死亡】
[残り798人]
- 6 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 11:33
- この地に降り立って早々、不幸にも追われる身になっていた。
ボクは何も悪い事してないのにいきなり追われてた。
支給品とか確認してる暇もない、速攻でだ。
考える暇もなく、追われれば当然逃げる。
この追い方は絶対に友好的なそれじゃない、大体無言で追ってくるとか怖い。
……しかし、王の息子にもなって全力で走る事になるとは思わなかった。
もうどれくらい走ったかわからんけど、いい加減体力的にキツい。
気がつけば後ろから追ってくる者の足音がより近づいているような気がする。
そりゃ自分の体力に自信など無いが、幾らなんでも速すぎるよ?
だってさっきまでは20メートルぐらい離れて……。
「ぬわっ!」
後ろを振り向いて距離を確認しようとしたら、思い切り転んだ。
そのままの勢いで壁に激突、背中を思いっきり打つ。
ああもう、めちゃめちゃ痛い。
……って、んな事考えてる場合じゃない、さっさと起き上がって逃げ――。
「……れたらよかったのに」
顔上げたら追ってきてた男がそこにおった。
暗くてよう見えんけど、眼鏡を掛けてるのだけわかった。
っていうか何これ、何するつもりだよコイツ。
なんか右手に鉄パイプのようなもの持ってるんだが、思い切り振りかぶってるんだが、
っていうか無言!ここまでこいつ一言も発してない!
無口の極み!そして俺もう完璧に詰み!詰んだ!
だってもう振り下ろしてるもん、鉄パイプのようなもの!
「姉ちゃん助けてぇぇぇぇ!!」
ガキィンッ!
………………。
- 7 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 11:40
-
ああもう、死んだんかなボク。
いきなり殺し合いしろとか言われてわけわからんとこに連れてこられて、
それでいきなり知らん奴に襲われて鉄パイプのようなもので殴りコロサレルか。
ようやくアニメ公式HPも作ってこれからだって時に死亡とか、
まじ笑えない……。
それにしても、鉄パイプのようなもので殴られるとガキィンッて音するんだな。
もっとこう、グシャッとかメチメチッとかそういう感じだと思ってたわけ……。
「寝てないで、早く起きて下さい!」
「!?」
頭の上から思いっきり声かけられた、
っていうかなんか怒ってるぞこの声色とか!
しかもこの声……。
「女!」
なんかスーツ着てる女が棒持って鉄パイプのようなものを受け止めてた。
つーか俺地面に寝転がってるからこの角度だと丁度胸の中の奥とか見えちゃう、
不可抗力ってやつだけど....。
顔もよく見えてないからまだ得か損かわかんないし。
しかしあれだ、めくりたくなるようなブラ履いてる。
……って、そんな事長々と考えてる場合じないな。
このままじゃ本当にやばい、なんか女が助けてくれたみたいだけど、
どう考えても力負けしてるし、詰み確定。
「くっ……この……」
なんか鉄パイプのようなものと棒がガキガキ音鳴らしてるけど、
押されてる方が言う定番の台詞を女が言ってる事を考えるとやっぱ詰み。
結局駄目だこれ、死んだよ。
せめて死ぬ間際に見えるブラだけでも拝んでおこ。
それにしてもこのブラ、本当にめくりたいんだが...。
- 8 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 11:46
- ――勇んで出てきたはいいものの、完全に押し負けてる。
確かに力技は私の苦手な分野だけどそれでもここまで押されるとは思わなかった。
本当なら隙を作って一緒に逃げ出すつもりだったけど、この状況じゃそれもちょっと厳しいかもしれない。
デバイスがあれば……せめて、殺人器でもあればいいのに。
よりによって棒しか武器がないなんて、こんなの私には到底使いこなせない。
こうなってくると、今私の下で寝転がってるこの子供にも少しだけ怒りが沸く。
戦う術を持たないのであろう民間人らしき子供は未だここから逃げようともしない。
腰が抜けたのか諦めたのか……わからないけど、全然動こうともしない。
これじゃあ私が出てきた意味が無いじゃない。
せめてさっさと逃げてくれないと、このままじゃ二人とも……
ガスッ!
「あうっ!」
油断した……!
手に持っていた鉄パイプを食い止める事ばかりに集中して、他の事にまで気を回している暇が無かった。
腹を思い切り蹴られて吹き飛ばされ壁にしたたかに打ち付けられて、背中を強打する。
痛いけど……倒れっぱなしではいられない。
追撃とばかりに振り下ろされる鉄パイプを避けて、棒で横に薙ぐ。
が、それも鉄パイプで受け止められる。
駄目だこのままじゃ……。
確実に押されてるこちらに対して、敵は汗一つかいてない。
「くっ……君、何でこんな事……。
あの老人達の口車に乗せられて、馬鹿じゃないの!?」
「……ついやっちゃったんだ」
「?」
息も乱さず、冷淡に目の前の男は言った。
やっちゃう? どういう意味よ。
「殺戮ゲーム、ついやっちゃうんだ……」
まるで、それが自分がやるべき当然の事のように男は言う。
殺戮ゲームって……確かにあいつらが言っていたような気がするけど、
それじゃあ、目の前のこの男は……。
そのゲームを最速で攻略する為に、人々を殺そうとでも言うのか。
「……やっぱ来てよかったわ。
あなたみたいな殺人狂、放っておける訳が無いもの」
- 9 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 11:51
-
こんな奴をのさばらしておく訳にはいかない。
この状況をゲームだなんて言うこいつは、どうにかしてここで戦えないようにしてしまわないと。
真っ向勝負だなんて得意じゃないけど、でも、逃げるなんていう選択肢はもう消えうせた。
……問題はどうやってこの戦いに勝つかだけどね。
啖呵切ったはいいものの、明らかにこっちが劣勢だ。
助けが来るだなんてラッキーな事、期待なんて出来るはずがない。
弓も使えない、こっちの武器はこの棒一本のみ。
それに比べてあっちは鉄パイプしか持ってないものの、身体能力は明らかに私より上だ。
もしかしたら宮路と同等……ううん、それ以上かもしれない。
「君、支給品は!?」
「ん!? 君ってボクか!」
なんか不満そうだけど無視。
今は時間が無い。
「何か支給品で役に立ちそうなの無いの? 武器か何か」
「知らないよ!まだ見てない!」
「じゃあ早く見て! 早く!!」
さっきから思ってたけど、この子供何かがおかしい。
受け答えがはっきりしているし、怯えてるわけでも逃げようとする訳でもない。
かといって私の助けをしようという気も全く無くて、自分は寝転がってるだけだ。
おまけにこの状況に至ってもまだ支給品を確認していない。
ともかく、今はその確認をしていない支給品に賭けるしかない。
「えーと、これはE缶……」
「食料とかの確認はいいから!」
こっちは急いでるっていうのに何のん気な事してるのか!
こうしてる間にもパイプを受け止める棒を持つ手がジンジンと痺れてくる。
「あーと……なんだこれ。
あーん? どうなってるんだ?」
今度は何か見つけたらしいが、それを色々な角度から見てるだけで使おうとも私に渡そうともしない。
脳裏に、いつの日か見た記憶のある知恵の輪渡したポーキーの図を思い出した。
「ああそうか、こっちがこれのね……うん」
「あなたさっきから何やって―――」
「怒るな、もう終わった」
いい加減苛々し始めた私の言葉を遮るポーキー……否、子供。
何かあったのかと、聞き返そうとした瞬間、
子供はいきなり私の腕を掴んだ……って、そっち棒持ってる方じゃない!
なんでよりによってそっち持つのよ、このままじゃ――。
後に残ったのは一人の子供。
手に持ったパイプは酷使した為か若干の傷が残っている。
- 10 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 11:54
- しかし、血は付着していない。
「……消えた」
あの瞬間、腕を掴まれた女の顔にパイプを叩き込んだと思った瞬間。
二人の獲物は消え去った。
いや、消え去ったというよりも飛び立った?
不思議な事だが、男が何か道具らしきものを持っていた事を考えると、
その道具による効果なのかもしれない。
もう少しで殺せたところを、あの子供のせいで台無しにされた。
やり直しは効かないこのゲームで失敗をする事が、
どれだけ自分にとって屈辱であるか。
「……次は確実に殺すからね」
失敗を悔いている暇すらない。
呆然としている間にも時計の針は進んでいるのだ。
強制的に移動範囲を制限させられるならともかく、自由に動けるのならば自分に止まっている暇はない。
何故なら、自分は最速攻略をする為だけにいるのだから。
【工藤新一 生存確認】
【1-E 海西部】
【工藤新一@名探偵コナン】
[状態]:健康
[装備]:パイプ
[道具]:支給品一式、他未確認支給品?
[思考・状況]
1:最速攻略
「……で、なんでこんなとこに飛んできちゃったのよ」
「知らないよ」
- 11 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 11:58
-
なんか知らんけど女が怒っている。
ちゃんと言われた通りに支給品を調べて、役に立ちそうなもんを見繕って使って、
しかもそれでちゃんとあの場を切り抜けれたってのに、
何を怒るのかが訳がわからんわけだが。
「……あんな人間を放っておいたら、またあなたみたいに襲われる人が出てくる。
だから、あの人をどうにかして、二度と襲えないような状況に持っていかなきゃいけなかったのに」
二度と襲えないような状況に持ってくってどういう意味かがよくわからないのだが。
いきなり襲ってきたから説得なんて到底出来ん思うし、
だとすると腕縛ったりして動けんようにするとか……殺すとかか?
「……殺しは、しないつもりよ。
殺したりしたら、あの老人達の思い通りじゃない」
思い通りとかそういうのはどうでもいいんだが、殺すつもりはないらしい。
なら、今こうしてこの女と一緒にいるボクもひとまず安心って事か。
「あなたはどうなのよ、助けたはいいけど……あなたもあの人みたいに人殺しなんてしようと思うわけ?」
「知らない」
「知らない……って!」
「生きたいけど人殺しにはなりたくない。
フィギュアとか箱で盗んだりしたけど、流石に人までは殺さないよ……」
「盗み!?」
あ、やべっ!
「嘘嘘、嘘ぞ! 今の全部嘘!
もうあれだからね、知らないってとこから嘘だから!」
「あなたねぇ……」
もうやばい、完璧に疑われてる。
- 12 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 12:03
-
「ともかく……殺すつもりは無い訳ね?」
「うん」
っていうか殺せないだろうし。
「で、あなたはこれからどうするつもりなの」
「死にたくない」
「そりゃわかってるわよ! 具体的にどうするかって事!」
「……肉が食べたい」
一週間くらい食べてないな、ボク。
だからそんな呆れた顔しないでよ、そういや口調も最初に会った時から比べてだいぶキツくなってないか。
「私は一護君たちを探すつもり、またあんな人が出てきたら勝てるかどうかもわからないし、
それに、人が集まればなんとか殺し合わずに済む方法も見つかるかもしれないもの」
「あ~ほ~」
「……いい加減殴るよ」
だって興味無いもん、そんな話。
今はそんなんよりも肉だ肉。
「……まああんたがどうしようと関係ないけど、放っておいて死なれても気が悪いし。
一緒にいてあげてもいいよ?」
「あんま動き回りたくない」
「………………」
「ああもうごめんて、行くよ行く行く!」
だからその握り拳やめてよ!
「……それじゃここ降りるよ、いつまでも留まってなんかいられないわ。
でも、注意しなさいよね。
さっきまでいた場所とそう距離が離れてないから、まだあいつと出くわすかもしれない……」
「わかってるよ!」
- 13 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 12:08
-
しかしどうでもいいが、性格キツすぎじゃないか。
これで顔がよくなかったら本当にやばいよ。
冗談抜きで。
高いとこにいるから風がきつい。
高すぎて遠くまで見える。
いや、暗いから何があるかまではよくわからないけど。
「……名前」
「ん?」
「そういや名前、まだ言ってなかったね。
私、井上織姫」
そう言って右手をすっと出してくる。
……なんだ、罠じゃないだろうな?
握ったりしたら1000万ぼったくりにありえそうで怖い……。
なんて迷ってたら思いっきり不審な目で見られてるし。
しかたない! 1000万ぼったくりされてもその時はその時だ!
「あなたねぇ……」
「……あ」
相手が右手出してボクが左手出したら、おかしい形になった。
ボクの左手が相手の右手を覆うように優しく握る。
……ちょっと待て、これなにかで見た事あるよ。
――ブン
相性: ポーキー
――果たしてアニメ上の王族ポーキーは見事この殺し合いの舞台を打開する事が出来るのか。
- 14 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 12:12
-
【ブン 生存確認】
【井上織姫 生存確認】
【E-4 塔屋上】
【ブン@星のカービィ】
[状態]:ストレス
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、未確認支給品
[思考・状況]
1:ストレス
2:死にたくはない
【井上織姫@BULECHI】
[状態]:腹部・背中に鈍い痛み、時間が経てば治る程度
[装備]:棒
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
1:殺し合いに乗っていない人達を集める
2:その後、どうにか殺しあわずに済む方法は無いかを考える
3:人殺しはしたくない
【残り 798人】
- 15 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 12:14
-
気付いた時には青年――矢島透は一人だった。
気が付くと薄暗い広い空間に立っていた。
周りのみんなが消えてしまったのかと一瞬思ったが、そうでないとすぐに解った。
リノリウムの冷たい床。規則正しく並んだソファ。人の気配のしない受付カウンター。
そこは病院のロビーだった。
電灯が点いていないのに明るいのはガラス張りの玄関から差し込んでくる月明かり
のせいだ。
先程見た凄惨な光景、それに対してあまりに寒々しいこの空間とのギャップにに気が
変になりそうになる。あれは本当に現実だったのかと……
しかしすぐにそれが現実だったのだと思い返す。
自分の身体にべったりと張り付いた赤黒い……犬だったのもの。
フラッシュバックした光景に思わずへたりこんだ時に、それに気付いた。
自分の足元に置かれていた一つのデイバッグ。
少し思い出した。茫然自失ではあったが何か配られると聞いた覚えがある。
恐る恐るバッグを開いて中を確認する。
…タオル、パン、ペットボトルに入った水、方位磁石に地図、懐中電灯等々……
どれも素っ気無いデザインのありふれた物ばかりだったが、一番奥に他とは
違い油紙に包まれた重量感のある物が入っていた。
床にへたり込んでゆっくりと油紙を剥がすと、中から現れたのは一つのストックだった。
- 16 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 12:23
-
今掌の中にあるこれは本物だ。
”殺し合いをしてもらう”
宮路社長とかいう人の言葉を思い出す。そして再び恐怖がこみ上げてくる。
真理が本当の勇気を持っているのを知っている。
香山さんが一番頼りになることを知っている。
俊夫さんは、誰かを支えることのできる強さの持ち主だった。
だがそれに比べて自分は、…自分にはそんなものはない。
誰よりも物を持っていたが、それは全部誰かが持っていたものだった。
ぽたりとリノリウムの床に涙が落ちる。心細い。誰かに会いたい。
一人では気がおかしくなってしまう。
…だが誰もいない。今、自分の傍にはだれもいない。
あるのは掌に収まっている一つのストック。
これだけが頼りだ。これだけで生き残らなければならない。
ストックの針が強力な武器になる。
スキー雑誌で読んだことを思い起こしながらストックをかまえ、それを
相手に向ける。
凶器のストックを両手で構えると吸い付くように手の中に納まった。
雑誌にはコンパクトで初心者にも扱えると書いてあった。自分にはぴったりだ。
ストックを壁に向ける。
自分の手の中にはストックがある――本物のストック!心に中に何か強い気持が湧き上がってくる。
これで刺せば相手は死ぬ。ストックで射たれて平気なヤツなんているもんか。
その気になれば全員を……
パンッと破裂音が響いた。目の前の壁に小さな穴。
うっかりストックで刺してしまったらしい。その反動は予想よりもさらに小さくこのストックを
自分でも扱えると確信することができたが、それとは逆に今さっきの気持は萎えた。
……今さっき自分は何を考えていたのか。ストックで、人を刺し、殺す。
自分はそうなのか。そういう人間なのか。殺せと言われれば殺すのか。
激しい自己嫌悪に陥る。自分のダメな所を再確認する。
いつもこうだ。調子に乗るのだ。人を自滅へ導くのも、なんのことはない
いつもたきつけているのは自分だ……
- 17 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 12:27
- びリノリウムの床にへたり込む。その冷たさに不安が増す。
どうすればいいのか……、このまま殺されるのを待つか。いやだ、死にたくない。
手早く荷物をまとめ、この場を去り手近な場所に隠れようと考える。
ここは病院で部屋は無数にある。奥に逃げ込めば誰にも見つからないかも知れない。
……が、廊下の奥は真っ暗だ。夜の病院なんて怖いものの代名詞のようなものだ。
とてもじゃないがそこに踏み込む勇気はない。
病院の出口へ向かう。月明かりの下へ。今は少しでも明るい所がいい。
外に出て、怖くない所を探し、それからそこに隠れればいい。
ガラスの戸を押し開けてそのまま通りに出る。
灯りは月明かりだけで街灯の一本にも灯りが点いていない。
その暗さと不自然さにまた不安になる。やっぱり戻るべきか……
「そこの青年」
声を掛けられた!驚きのあまり気絶するかと思った。
反射的に声のした方へ身体を向けると、10メートル程離れた位置に帽子を被った
誰かがが立っている。手の平を両手に上げたその姿はまるで……
「ヒィッ!」
反射的に手の中のストックで刺してしまった。再び乾いた破裂音が響く。
つむった目を恐る恐る開くと、帽子の誰かは脇を抑えてうずくまっている。
人を刺した!人を殺してしまう!?
「ご、ごめんなさい!」
反射的にあやまり、その誰かの元に駆けつける。
「ボクは、ボクは、ボクは……」
「大丈夫だ。僕は心配ない。落ち着け」
帽子の誰かが顔を上げる。帽子を目深に被って見えなかった顔が月光に
照らされ初めて見えた。
「僕は仮面ライダーのW。君と仲間になりにきた」
- 18 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 12:29
- 【仮面ライダーW】
[状態]:左脇に軽傷。手当てをして包帯を巻いています
[装備]:グロック26(弾:9/10発)/ズボンのベルトに通しています
[道具]:デイバッグ/支給品一式/9mmパラベラム弾(110)/医療キット
[思考]:日が昇るまで休息
【矢島透】
[状態]:特に問題はなし
[装備]:ストック/手に持っています
[道具]:デイバッグ/支給品一式/医療キット
[思考]:日が昇るまで休息
- 19 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 12:38
- コピペ元
アニメバトルロワイヤル
ニコニコ動画バトルロワイヤル
- 20 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 12:42
- test
- 21 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 15:53
-
突然殺し合いをするように言われて、気がついたら山の頂にいた。
そもそも、この時はどうして僕がこんな所にいるのかわからなかった。
僕なんて頼りなくて、でも、なんて事のない普通のおっさんだ。
あの場所で起こった事をもう一度思い出してみる。
あの時首を吹き飛ばされてしまったのは、
僕が登場する某ファミコンゲームでの兄だった。
正確にはかなり歳の離れた兄って言った方がいいのかもしれないけど、細かい事だ。
マリオ。
僕の所属するスーパーマリオの主役で、爆発的な人気を誇ってる。
恐らく日本でマリオという名前を知らない人は一握りしかいないだろう。
マリオだけじゃない。
他のファミコンゲームのキャラ達も今では雑誌にテレビにと引っ張りだこのトップゲームだ。
僕が登場したての頃はカスだったスーパーマリオも、
沢山のトップキャラがいるべき場所であるような立派なゲームへと移転した。
――それなのに、僕ときたら。
自嘲気味に笑みを作る。
今となっては最強のゲームフリークと呼ばれるようになった岩田さんが、
一番最初に設定画ついたキャラ……それが僕だった。
決して格好がいいという訳でもないし、口が上手だっていう訳でもない。
特別優しいっていう訳でもないし、どこか空気のような人。
それが私の岩田さんに対する第一印象。
そして、それはきっと向こうにとってもそうだったのだろう。
- 22 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 16:00
-
ドンキーのようにキャラが濃いわけじゃない。
クッパのように格好よくなければ、ロゼッタさんのように可憐でも清楚でもない。
ピーチ姫やデイジーのようにスタイルがいい訳じゃない、
チコのように自分の特徴を冷静に分析してそれを売り込めるだけの実力がある訳でもない。
キャサリンやヨッシーみたいに愛らしい訳でもない。
唯一、元気が取り得って言ったって、マリオ兄貴のような天真爛漫さには敵わない。
――無個性。
そう言われ始めたのは、いつからだっただろうか。
ある程度名前が売れて、これからだっていう時にそういう噂があるって耳に入った。
そして、丁度その頃からだった。
全くゲームにも出ない……人気ランクが上がらないようになってしまったのは。
それは本当に突然の出来事だった。
別段悪い噂が流れた訳じゃなく、ゲームに出なくなったのだ。
いや、この言い方だと少しおかしいかもしれない。
出なくなったというよりも、周りのレベルが非常に高くなっていたのだ。
勿論、ゲームはいつも通り行っていたし、
天狗になって油断をして落ちまくっていたという訳でもない。
それなのに、僕の知名度はそこで止まってしまった。
それはきっと、僕の限界だった。
それからは早かった。
僕が限界を感じている事は岩田にもわかっていたらしく、
僕たちはひとまず、引退という形を取った。
その後環境を変えて、ついてくれる岩田も変えて再び登場という事になったけど……。
勿論、そんな事で人気が向上する訳がない。
いつまでも微妙な印象しか残らない。
ああ、そういえばそういう人もいたね、としか思われない程度のキャラ。
- 23 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 16:05
-
この場所に来て一番最初に出会った人も、僕と同じ類の人だった。
その人はゲームキャラとは違うけれども、私と同様に人気が無い事を嘆いていた。
名前は高城さん。
どこか少し頼りなさげで、何故かスーツを着ている人だった。
出会って最初は警戒をしていた僕だけど、
高城さんはそんな様子はまるで無くて、僕に対してもまるでここが殺し合いの場ではないように話しかけてきた。
高城さんは僕に色々な事を教えてくれた。
自分がいかに売れていないか、偉大な先輩の元で仕事をさせてもらう事の喜び、そして少々の愚痴。
その中でも私に一番影響を与えた話は、この殺し合いという名のゲームに関してだった。
こういっては失礼だが、僕は高城さんの名前なんて全く聞いた事が無かった。
高城さんも同じようで、僕の名前をまるで知らなかったそうだ。
その事に関しては重々承知しているとはいえ、少しだけショックを受けたけど……。
でも、問題はここからだ。
幾ら物騒な世の中だ、なんて言われていてもこの現代日本においてこんな事象が起こるはずがない。
人一人、行方不明になっただけでも大騒ぎされるのに、大人数を一箇所に集めて殺し合いをさせるだなんて事が不可能だ。
そう思った高城さんが出した結論は、これが全て『お芝居』であるというもの。
あの時、首を爆破されたように『見えた』亮さんも、
それにぐちゃぐちゃになった犬も全てはよく出来たトリックなのだそうだ。
つまりは、これが大掛かりなドッキリ企画であるといっているのだ。
今の岩田さんから全然連絡が無かったのも、恐らくはリアリティを出す為なのだろう。
そういえば、いつの日か同じような事があったのを覚えている。
あれは無人島で、同じ任天堂の人を騙したお芝居の殺人ゲームだった。
- 24 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 16:06
-
今回はそれが、他の会社の人たちと一緒にする大掛かりになっているというだけの事。
ただ、それだけの事だ。
だから……。
――ここは山の頂。
辺りは暗闇に覆われ、静寂に満ちている。
風が頬を撫ぜて、今ここで起こった事が全て現実だと物語っていた。
全てはお芝居。リアルに近いお芝居なのだ。
きっとこの崖の下に落ちても、マットか何かを敷いていたり……、
もしくは、途中でスタッフさんに受け止められていたりするのだろう。
だから、ここから落ちても絶対に大丈夫。
高城さんは私に、二人で協力して最後まで生き残ろうと言ってくれた。
序盤に死んでしまっては、それ以降カメラにも映る事がない。
運が悪ければ死んでしまった事さえカットされてしまうかもしれない。
だから、生き残ってカメラに映って、少しでも知名度を上げてしまおうと言ってくれた。
でも、それは駄目だ……。
ただ生き残っただけなら、それだけなら、意味が無い。
怯えて生きるだけじゃ、全然、意味が無い。
最後まで生き残ったって、その間何もしなければこの企画が終わった後特に印象に残る訳ではないはずだ。
だから、印象が残るような事さえすればいい。
例えば……。
この崖から仲間を突き落として、優勝しようとするとか……。
- 25 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 16:08
- …………。
背中を押された高城さんは、すぐに下に落ちていった。
呆気なく、本当に呆気なく、落ちていった。
僕は心の中で高城さんに平謝りをする。
高城さんだってこの企画をチャンスだと思っていたはずなのに、
一人、裏切るような真似をしてごめんなさい。
だけど……僕にはもう、後が無いから。
例え恨まれても、僕は人を殺して、騙して、目立つしかないんだ。
人には嫌な奴だって思われるだろう。
好感度だって、急降下するだろう。
でも、それでも印象には残るだろうし、注目は浴びるはずだ。
こういう自分の売り方をすると、岩田さんに怒られちゃうかもしれないけれど。
それでも、こんな方法でしか僕は僕を売り出せない。
僕の人気も、今この場所と同じ。
崖っぷちの状態なのだから。
- 26 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 16:10
- 【B-3 山頂】
【ルイージ@スーパーマリオブラザーズ】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、未確認支給品、高城の支給品
[思考・状況]
1.目立つ行動を起こす
2.主役になる為、イメージ一新をする
3.その為には人を殺す事も騙す事もする
※ルイージはこの殺し合いをTVか何かの企画だと思っています。
【高城@ひぐらしのなく頃に 死亡】
【残り 788人】
- 27 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 16:13
- 途中経過
永井浩二 生存
永井博之 生存
マサムネ 爆死
トシ 生存
井上織姫 生存 負傷
ブン 生存
工藤新一 生存
矢島透 生存
W 生存 負傷
ルイージ 生存
高城 転落死
- 28 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 16:20
-
「いったいどうなっとるんだ…」
突然妙なところに連れて来られて、妙なひょろひょろの男に殺し合いをしろと言われる。
本当にいったいどうなっているのか。何故自分がこんな目にあうのか。
自分だけならまだいいが、自分の親類も同じように連れて来られている。
「……マサ…」
マサムネ。優しくて、とてもいい子だった。
なぜ殺されなくてはいけなかったのか。
ひょろひょろの男に対する怒りで気が狂いそうになる。
「…いかん、落ち着かなければ…」
必死に怒りを堪えながら、今後のことを考える。
「まずは博之達を捜すか…」
博之、トシ、武田、
三人とも大切な親類だ。
突然こんなことに巻き込まれて、怯えているに違いない。
それに、親類を目の前で殺されたショックは、俺よりもあいつらの方が大きいはずだ。
特に博之は危険な状態だった。放っておいたらうかつな行動を起こしかねない。
急いで捜さなくてはいけない。
「俺が行くまで、皆死ぬんじゃないぞ…」
傍に置いてあったデイパックを掴み、立ち上がる。
その時だった。背後に人の気配を感じたのは。
慌てて振り返ると、バットを振り上げた男が目の前に迫っていた。
避ける間もなく頭を殴られ、その場に倒れこんだ。
血が噴出し、意識が遠くなっとってく。
(く…博之…トシ…武田…)
男が再び自分に向かってバットを振り下ろした。
そして、目の前が真っ暗になった。
- 29 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 16:24
-
とうとうやってしまった。
目の前には血まみれの男性が倒れている。
俺が殺したのだ。
「すまない…こうするしかなかったんだ…」
言い訳をするように呟くが、罪の意識は消えない。
自分がしたことは、間違いなく最低の行いだ。
罪滅ぼしはできないのだ
「…こうするしかなかったんだ…」
必死に自分に言い聞かせる。
しばらくして、ようやく気分が落ち着いてきた。
なるべく死体を見ないように、男の荷物を回収する。
そして、逃げるようにその場を離れた。
「待ってろよ、レナ、魅音…俺が助けてやるからな…」
【C-3の図書館 一日目 深夜】
【前原圭一@ひぐらしのなく頃に】
[状態]:健康
[装備]:金属バット
[道具]:二人分の荷物一式 ランダムアイテム1〜5個
[思考]:1、レナ、魅音を助ける
【永井浩二@ニコ生 死亡】
[残り786人]
- 30 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 16:58
-
「これはどうしたことか……」
ムサシは一人、市街地の路地裏で戸惑っていた。
それもそのはずで、彼がデイバッグの中身を確認しようとそれを開けると中から出てきたのはどれも見た事もないようなものだったのだから。
一つ。透明な素材に包まれた液体。
これは、どうやら上についていた白い円筒を回すことで中身を飲めるようになっている水筒のようなものであることを彼は十数分かけて理解した。
一つ。先端が赤く塗られた棒状の金属がくるくると回る物体。
これは、どうやら赤い部分が同じ方向を差すことから、一定の方角を示す役目を持っているということを彼は十数分かけて(ry。
一つ。筒状で先端部だけなにやら広がっている物体。
これは、どうやら突起を滑らすことで明かりをともす役目をもっているのだということを彼は(ry
他にも色々と用途の分からないものはいくつかあった。
だが、彼にとってもっとも用途が分からなかったのが……
「このめがどら……とかいう黒い箱は一体何なのだ? 指南書を読んでもさっぱり分からんぞ」
彼の手元にあるのはまさしくメガドライブ。
これが存在する時代の勘兵衛くらいの歳の男でさえ理解するのが難しいものなのだ、彼が理解するなど不可能に近かった。
「触らぬ神に祟りなし、とはよく言ったものだ。これはしまっておこうか」
とムサシは理解するのを諦め、メガドラを他の基本一式と一緒にバッグへとしまう。
そして、残ったのは、メガドラと一緒に配給された品――筒状の部分を持つ黒光りする金属製の何か。
説明書を読んだムサシは、それが南蛮渡来の火縄銃の一種であることをそれとなしに理解したが……
「このような物を渡すとは……あの男め……」
自分が鉄砲で撃たれた時に、カグヤが見せた悲しい顔を思い出したムサシは、その悲しみを自分に作らせようとしている宮路に強い怒りを覚えていた。
そして、だからこそ、このようなものは使うまいとバッグに収めたのであった。
「よし、では出るとしようか」
そしてムサシは歩き出した。
- 31 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 17:02
-
「しかし、いきなり殺しあえなどとは……あの宮路とかいう男、一体何を考えているのだ……」
ムサシは、市街地を歩きながらそのようなことをぼやいていた。
「しかも、女子供までもを巻き込むとは……あの者、男の風上にも置けぬ輩だな」
城にいる殿や姫、そして城下の領民を守るために戦い、そして散っていった戦国の心優しき武将、ムサシ。
そんな彼が、今回のバトルロワイアルを素直に受け入れられるはずがなかった。
「こうしている間にも、また誰かが戦いに巻き込まれているやもしれぬ。なんとかせねば……」
ムサシがそんな想いを胸に歩みを進めていたその時だった。
「――む?」
ムサシは戦場で培った感覚により、背後に迫る殺気に気づいた。
そして、その殺気の正体を見ようと後ろを振り返ったまさにその時――
――ブウンッ!!!
目の前を何か硬いものが空振り、空を切る音が聞こえた。
「チィッ、外したかっ!!」
ムサシは、その硬い何かを空振りした殺気の主の正体の声を聞いて驚いた。
「そ、その声は……圭一か!?」
「……って、あんたは確か……」
殺気の正体――圭一もようやく自分が今金属バットで殴りかかろうとした相手が誰かを認識する。
「お前……生きてたのか」
「どうやらそのようであるな。……だが、今はそのようなことはどうでも良い。それよりも、そなたもこのような下らぬ戯れに乗せられたというのか!?」
「……あぁ、そうさ。俺は……俺はレナ達を守らねぇといけないんだ。だから……だから悪いが他の奴らには死んでもらうことにしたんだよ!!」
「やめろ、圭一!!」
ムサシの制止も聞かずに、大きくバットを振りかぶる圭一。
だが。
「――な!?」
そんな大振りな圭一は言ってみれば隙だらけの状態。
戦い慣れているムサシがそんな隙を逃すはずもなく、彼は圭一の腕を掴むとそれをひねり上げ、バットを放棄させる。
そして更に――
「――すまぬ」
拳銃を首にあてると、彼を気絶させた。
- 32 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 17:04
- 「レナ!!!」
圭一は起き上がった。薄暗いコンクリートの壁に向かって手を伸ばしながら。
「何だ、夢か……」
ようやくそれを理解し、完全に目が覚めた彼は周囲を見渡し、自分がどこかの建物の一室にいて、ソファのようなものに横になっていたことに気が付く。
先ほどまで外にいたはずなのに何故……。
そんな疑問を抱いていると、その部屋に誰かが入ってきた。
「……ようやく目を覚ましたか、圭一」
それは、圭一も見知った人物――ミヤモトムサシだった。
- 33 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 17:09
-
拳銃を使って圭一を気絶させた後。
武器と荷物を奪い、更には殺すことも可能であったにもかかわらず、又兵衛は彼を近くにあったビルの一室へと運び込んだのだ。
そして建物の中を一通りめぐり戻ってきた彼は、目が覚めた圭一を見ることなり……
「……ようやく目を覚ましたか、圭一」
穏やかな顔で圭一を見るムサシ。
だが、すぐにその顔は険しい表情へと変わる。
「起きて早々申し訳ないが、そなたにどうしても聞きたいことがある。いいか?」
「………………あぁ」
「そなたがいるということは、そなたの親類もいるのか?」
「……あぁ。母はいなかったが、親父は来てる。……いや、気づいたら来てたという方が正しいかな」
「そう、か」
「俺がこうしている間にもレナが危険な目にあってるかもしれないんだ。だから、俺はレナを生き残らせるために少しでも人数を減らそうとして――」
ムサシはそこまで聞くと、圭一の傍まで近づき、そして
「んがっ!!」
殴った。脳天を拳骨で。
「な、何しやがる!」
「先ほど死に掛けたお返しだ。……そして、そなたの愚かさへの制裁だ」
「お、俺が愚かだと!?」
「あぁ、愚かだ。そなたは先ほど、レナを生き残らせるため、と言っていたが、それで本当にレナが喜ぶと思っているのか?」
レナのそんな問いに圭一は戸惑う。
「そ、それは……」
「それに、レナを生かす為ならば、そなたは友をも手に掛けるというのか? 他の友を手に掛けた上でレナを生かす……それで本当にいいのか?」
「魅音なら分かってくれるはずだ。あいつらには……レナ(と俺の)には未来があるんだ。それをこんなところで潰すわけには……」
「レナの未来の為に、他の子らの未来を潰すと言うのか。あの男の口車にまんまと乗せられて――」
「うるせぇ!! ガールフレンドのいない奴に何が分かるってんだ!!」
そんな激昂とともに、圭一は立ち上がった。
「んなこと分かってるよ。俺が正しくないことをしていることはな。だがな、俺はもう戻れないんだよ! こうする他ないんだよ!」
「それでは、やはりこの鉄の棒についていた血は……」
「あぁ、そうさ! もう俺は一人殺しちまったんだよ!!」
圭一は叫ぶと同時にムサシの手からバットを奪い、それと同時にバットを思い切り横へと振った。
するとそれは、綺麗に弧を描き
- 34 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 17:12
- ムサシの右上腕へと直撃して…………
「ぐぁぁああ!!」
バットによる直撃を受けたムサシは、右上腕を左手で押さえながらもだえ苦しむ。
圭一が、そんな隙だらけのムサシを見逃すわけも無く、更に頭部めがけてバットを振りかぶる。
だがその瞬間、彼の脳裏には、かつて合戦の帰りに撃たれ息絶えたムサシとそれを見て涙したカグヤの姿がよぎった。
「くっ、うぁあああ!!!」
バットの軌道は逸れ、うずくまるムサシのすぐ横にそれは叩きつけられた。
「はぁ、はぁっ、はぁっ……」
「う、ぐ……圭一?」
「……こ、今回は見逃してやる! あんたが死ぬとカグヤが悲しむからな。……だが、いずれあんたも……」
そこまで言うと圭一は言葉を詰まらせ、ムサシへと背を向けた。
「ま、待つんだ、圭一……」
ムサシは腕の痛みに耐えながら呼び止めるが、それでも圭一はそのまま部屋を飛び出ていってしまった。
「……くそっ! 殺さなきゃいけないのに俺は……俺は……!!」
圭一は先ほどの自分の行為に無性に腹を立てながらビルを出ると、無意識のうちに西の方へと足を向けた。
そして、走りながら不意に先ほどのムサシの言葉を思い出してしまった。
――レナの未来の為に、他の子らの未来を潰すと言うのか。あの男の口車にまんまと乗せられて
「んなこたぁ、百も承知だよ。俺だって殺したかない。……だけどな……それでも、レナはかけがいのないガールフレンドなんだ。レナの為なら、俺は――」
圭一が見上げた夜空は、どこか寂しげだった。
【D−4 大通りを西へ移動中 黎明】
【前原圭一@ひぐらしのなく頃に】
[状態]:健康
[装備]:金属バット
[道具]:無し
[思考]:レナ以外の参加者を殺す
- 35 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 17:16
-
一方、部屋に取り残されたムサシはというと、痛みはひかない腕を押さえたまま呆然と立ち尽くしていた。
「…圭一…」
説得もむなしく、圭一は再び人を殺すべく外へと出て行ってしまった。
ムサシはそんな自分の不甲斐なさを呪った。
「俺は……俺は一体何をしていたんだ……。何で圭一殿を行かせてしまったんだ。くそっ!」
そして、彼はそんな悔しさを胸にしたまま、ふと窓の外を眺めた。
すると、そこには月と星が静かに輝く夜空が広がっていて……
「こんなにも美しい月夜だというのに、何故我々はこのようなことをしているのであろうな……」
誰に言うでもなく、一人呟くムサシ。
そして、空を見ているうちに彼の心は少しずつ洗われてゆき――
「ふむ、悔やんでいても何も始まらないな」
ムサシは立ち上がると、再度夜空を見る。
「……圭一殿。そなたの行おうとしている事は、この俺が必ずや止めて見せよう」
彼が見ていた夜空は、ただただ美しかった……。
【D−4 雑居ビル 黎明】
【ムサシ@MUSASHI GAN道】
[状態]:右上腕に打撲痕 強い決意
[装備]:素手
[道具]:支給品一式 ノートパソコン コルトガバメント(バッグの中なのですぐには取り出せない)
[思考]:圭一の暴走を止める
圭一一家を探す
圭一一家以外にも助けるべき人物は助ける
- 36 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 18:01
- リリカルなのは厨が売名売名うざってんだよ クソチャンコロがよ てめーらなんなんでえ
野郎 リリカルなのはリリカルなのは そんなにリリカルなのはがいいのかよ 在日の作ったアニメばっか宣伝しやがってよ 複数でよってたかってパート張りまくってんじゃねえよこの野郎
ブタ野郎 死ねよリリカルなのは厨 てめえら空気読めねんだよ 朝鮮人とシナ人よー 同人の圏までしゃしゃり出て何の価値もねえリリカルなのはさくらの劣化コピーなんかを売名すんじゃねーよ アニメ界に堕落をもたらした第一人者がよ
話も絵も糞な上「なのおー」とか気持ちわりー身体障害者脳欠損知的障害者みてーな台詞言いやがって 誰がかわいいと思んだよ 勘違い野郎 てめーらみてーなうぜえ才能全く無いくせに売名と宣伝だけ達者なカスは死ねこの野郎
てめーらもリリカルなのはとかいうクソアニメに騙されないようにしろよ 在日に金払うなよ
- 37 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 18:40
- >>36
スレチ乙
リリカルなのは関係ないだろ
- 38 名前:◆vIGcPqjs 投稿日:2014/02/16(Sun) 18:45
- >>36
くっさ
- 39 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/02/16(Sun) 20:49
- :◆vIGcPqjs のスレなくなってるw
- 40 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/07/02(Wed) 16:53
- 本当だ
- 41 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2014/07/11(Fri) 18:16
- 我が生涯に一片の
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